現存する、“日本最古のワイナリー”

明治10年(1877年)に、日本初の葡萄酒会社を設立。
創業にあたり二人の青年をフランスに派遣し、葡萄栽培及びワイン醸造の技術を修得させました。
これが、日本のワイン産業の幕開け。歴史に裏付けられた革新をモットーに、ここ山梨勝沼でしか出来ないワインづくりを目指しています。
ゆったりと、羊が遊ぶ葡萄園

まるきの葡萄畑には羊がいます。
ただのマスコット的存在ではありません。
羊達は畑で自由に遊び、目についた雑草を食べながら地表を掘り起こし、畑の中で糞を落としていきます。また、葡萄の葉や付きすぎた葡萄の房を地面に落としておけば、羊達は餌にします。そして出す糞はとても健康的な肥料となります。これら羊の行動がすべて畑にとってプラスとなっていくのです。
まるきの畑の特徴は「不耕起草生栽培」。つまり、畑を自然に近い状態で、出来るだけ人の手を入れずに栽培することなのです。定期的に草刈りはするものの畑は雑草だらけで、周りの畑と違い一切土を耕していません。色んな種類の雑草を生やすことで、土壌の中に住み着く様々な微生物の恩恵を受けているのです。また雑草と葡萄の根が競合することで葡萄の樹自身がより生命力を高めようとすることや、刈り倒した草が分解され緑肥となって土壌に還元される等も目的としています。
この環境への配慮や貢献こそが、美味しいワインづくりの基本─。
そしてそれが、羊たちの放牧につながっているのです。
豊かな自然の中で、静かに熟成

寒暖の差が厳しい山梨勝沼で、より良い熟成期間を与えるため空調設備を完備したオーク樽の熟成庫。最大140樽、常時90本以上の樽が眠る樽庫は圧巻です。ここでは、フランス・アリエ、トロンセ、ヴォージュ産のオーク材を中心にワインに相応しい材質をチョイスし、徹底した管理が行われています。
また、甲府盆地の扇状地で豊富な地下水脈に守られた地下セラーでは、1958年ヴィンテージの甲州を筆頭に 約35,000本ものワインが一升瓶で静かに眠り、お客様のお口に届くその日を待っています。